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六本木一丁目駅のサンダーバードふう迷彩エスカレーター

 東京メトロ南北線の六本木一丁目駅入口には、特撮人形劇「サンダーバード」の秘密基地に似たエスカレーターがある。

 地下深くに建設された同駅はおしゃれな複合型オフィスビル「泉ガーデンタワー」の地下庭園と直結している。改札階は地下にあるが、地上までの長い吹き抜けエリアが設けられているため、太陽の光が差し込んできてまるで“地下の楽園”のようである。
 この吹き抜けの両脇を走るエスカレーターのうち1基は、短距離乗り継ぎ式でおもしろい。地上までの吹き抜け各階にあるフィットネスクラブやバーなどに寄り道できるよう、きわめて短い距離のエスカレーターを何度もつなぐ。周囲はガラス張りで、それを覆うように樹木や植栽でカムフラージュしているのが特徴。夜間はライトアップされるため、グリーンベルトに光が走って美しい。
 地下鉄の入口としては斬新なスタイルで、人工的に配置された緑地帯はSFチックでもある。地上に出るときは、サンダーバードの秘密基地から飛び出す気分だ。
 地上にはまた緑を配した通路が延び、美術館などにつながっている。全く芸術の心得がなくても、「どれ、美術館にでも行ってみるか」という気がしてくるから不思議だ。
 そもそも泉ガーデンタワーは、全面ガラスで外壁を囲った独特なデザインで建築業協会賞を受賞したほど。六本木という土地柄、外国人が多く、エスカレーターですれ違うときに目が合うとウインクしてくる外国人もいる。こんなときは、相手が女性でなくともウインクを返してみよう。ただしヘンな関係にはならないように…。

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