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自民大分裂 安倍政権崩壊で始まる小池百合子都知事の逆襲(2)

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提供:週刊実話

 一方、ある自民党幹部は、早くもその先を見据えて、以下のように話す。
 「前川氏の爆弾炸裂で、水面下で“次”への動きが急ピッチで進んでいる。それは今、全力で安倍政権の防波堤となり前川氏への攻撃をしている菅氏、同じく『退職した人がどう言おうと、私が関わる話ではない』と批判する麻生太郎財務相、また逆に、『意義がある』として前川氏の会見を評価する石破茂前地方創生相、さらには、小池都知事らを中心とした動きだ」

 同幹部によると、菅氏も麻生氏も、森友学園問題が起きた当時から、もはや“安倍一強”は終焉に向かう可能性ありと読み、舵を切り始めていたという。
 「だから麻生氏は、ゴールデンウイーク明けに山東昭子元参院副議長率いる山東派11人との合流話をまとめ、さらに谷垣禎一元幹事長の谷垣グループから離脱して設立された天元会(会長=佐藤勉衆院議員)ら6人と合流、44人の麻生派と併せて60人規模の派閥結成に動いた。今後は岸田文雄外相の岸田派(宏池会)45人も合流を模索しているため、安倍首相出身の細田派96人を超える、“大宏池会”が結成される可能性も強くなったのです」(前出・全国紙政治部記者)

 元来、“一匹狼”とされた菅氏でさえも、すでに20人からの勉強会「偉駄天の会」を開いており、急ピッチで“菅派”を形成する動きがあるという。
 「石破氏は、憲法9条1、2項を残した上で自衛隊を明記する案を示した安倍首相を正面切って批判し、“ポスト安倍”の姿勢を強めている。また、二階俊博幹事長も、公民権が回復した新党大地の鈴木宗男代表らと連絡を密にし、“田中派”の再興を目指している」(同)

 一方、加計学園問題と、これら自民党内の分裂への動きで変わり始めた潮目をいち早くキャッチし、大逆襲に転じたのが小池氏だ。
 豊洲市場移転問題や、東京五輪の仮設施設費用問題で、自民党や菅氏一派から受け続ける「決められない都知事」のレッテル貼り攻撃で、一時の旋風ぶりに陰りが出始めていた小池氏。しかし、まずは自民党都連副会長だった大西英男衆院議員の「(がん患者は)働かなくていい!」というヤジが、反撃の狼煙へのきっかけとなった。
 「そのヤジは、受動喫煙防止対策を盛り込む健康増進法改正案の党厚生労働部会で、がん患者に寄り添うよう求めた三原じゅん子参院議員の発言中に飛び出した。結果、大きく報じられたことで大西氏は都連副会長を辞任。これが、7月の都議選へ向け、大西氏の地盤である江戸川区ほか多くの選挙区で自民党にとって大ダメージになるのは必至。小池氏は、ここぞとばかりに子どもを守るための家庭や車も含めた受動喫煙防止対策を打ち出し、自民党との差別化を鮮明にすることで逆襲に転じたのです」(都政記者)

 さらに、選挙アナリストは、こう言う。
 「『安倍首相の意向によって、公正であるべき行政が歪められた』、『黒を白にしろと言われているようなもの』という前川氏の会見での発言も、まさに小池新党にとっては追い風です。小池氏も街頭で『忖度政治、これこそ自民党都連そのもの』と、乗じた演説を始めている。全国紙などによる世論調査での都議選結果予測からすれば、最近までは獲得議席でいうと自民党50、小池新党40あたりが予想されていた。しかしここへ来て、小池新党が再び50議席突破の勢いになったともっぱらです」

 足元が大きく揺らぎ始めた安倍政権。隙を突く小池氏が一気に畳みかけるか。

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