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イチローの去就問題に新たな見解 マリナーズとオリックスが本気で獲得を目指さない真相

 イチロー(44)の本心を探れ――。マリナーズとオリックスバファローズは、1月中にこの課題をクリアしなければならない。
 マーリンズからフリーエージェントとなったイチローの去就問題だが、米球界では時間が止まったまま。イチローの「メジャー残留」という希望が変わらなければ、2月半ばの米キャンプイン直前まで移籍先は決まらないと見られている。米国人ライターがこう続ける。
 「2014−15年オフを思い出せば分かりますよ。ヤンキースとの残留交渉に失敗したイチローがマーリンズと契約したのは、キャンプイン直前でした。メジャーリーグではレギュラー候補の選手と契約するのが年内、スペア要員との契約はその後になります」
 イチローの代理人は一部メディアで報じられたメキシコ球界との接触を否定していた。やはり、イチローの希望はメジャー残留であり、現時点では「その可能性がゼロになるまで売り込みを続ける」と見るべきだろう。

 しかし昨年末、イチロー本人が自らの去就問題について、こう明言していた。
 「ゼロじゃないと言ってしまうと、『可能性はあります』ということになっちゃう…」
 この発言が出たのは、故郷の愛知県豊山町で開かれた軟式野球大会でのこと。野球少年団からの質問コーナーで、「日本球界に復帰する可能性はありますか?」と、ド真ん中のストレート球が投じられたのだ。イチローは「メディアがいるから、ややこしいこと聞くなよ〜」と苦笑いを浮かべていたが、子ども相手に答えないのはマズイと思ったのか、言葉を選びながらもそう答えたのだ。
 「分からないのは、米球界がマイナー契約を提示してきた場合です。マイナー契約でも構わないとし、実力でメジャー昇格を目指すのか、それとも、日本球界に帰還するのか…」(前出・同)
 マイナー契約しか提示されなかった場合、どうするのか? この件については日米の両古巣球団も考えあぐねていた。

 メジャーリーグ中継の解説経験を持つプロ野球OBがこう言う。
 「メジャーリーグでは一流プレーヤーが古巣球団に戻ってきて、そこで引退するというパターンも定着しています。マリナーズがイチローの移籍先候補に挙げられているのはその影響もあります」
 「一流プレーヤーに対する敬意、地元ファンに最後の雄姿を」ということだろう。但し、マリナーズはその古巣帰還に失敗したこともあるという。
 09年、マリナーズはケン・グリフィーJr.を呼び戻した。19本塁打という成績は往年のスタープレーヤーとしては物足りなかったが、チーム全体に相乗効果を及ぼし、同年は85勝を挙げ、「来年は地区優勝」の気運も高まった。当然の流れかもしれないが、チームはグリフィーJr.と再契約を交わした。しかし、2010年のチーム成績はもちろん、グリフィーJr.自身もほとんど戦力にはならなかった。マリナーズの経営陣は「レジェンドの晩節を汚してしまった」と後悔したが、グリフィーJr.自身も思うところがあったのだろう。引退会見は行っていない。

 つまり、マリナーズがイチローにオファーを出すときは「2018年シーズンで引退」と米メディアが解釈する。古巣帰還後、また別球団を探して現役を続けたベテランもいるそうだが、日本の古巣・オリックスがオファーを出した場合も、「イチローは2018年で引退する」と解釈されるそうだ。たしか、イチローは「50歳まで現役を続けたい」と語っていたと思うが…。
 「オリックスの福良監督は『1番センターで』と、イチロー帰還についてコメントを出しています。戦力として見ていることは間違いありませんが、一流プレーヤーの古巣帰還が引退に直結する流れも知っています。オリックスはイチローに声を掛けるべきか、声を掛けたらプライドを傷つけることにならないかと懸念しています」(球界関係者)
 去就の決まらないまま新年を迎えたイチローの胸中も複雑だろう。「古巣帰還=引退勧告」の流れを逆手に取り、日本の金満球団が獲得に乗り出してくるなんてことにならなければいいのだが…。

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