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【声優の履歴書】第16回 『サクラ大戦』ヒロイン、真宮寺さくら役・横山智佐

 声のお仕事である『声優』。顔の見えない裏方のお仕事でありながら、近年はアイドルとの垣根がなくなって来ており、バラエティー番組や、歌番組などに出演することも珍しくなく、注目度が増している職業である。そんな人気声優をフィーチャーするこの連載。第16回目としてお届けするのは横山智佐。

 高校生の時から、声優養成所声優「勝田声優学院」に通っており、1987年の18歳の時OVA『ブラックマジック M-66』ナラ・フェリス役でデビュー。なお養成所の同期には『美少女戦士セーラームーン』ヒロイン、月野うさぎ役の三石琴乃がいる。声優を目指したきっかけは、映画『ルパン三世 カリオストロの城』を観てルパン三世に会いたいと思ったことであり、エッセイも3冊出版しているのだが、そのタイトルも『ルパンに会いたくて』というほどである。

 1990年にTVアニメ『NG騎士ラムネ&40』のヒロイン・ミルク役に抜擢され、EDテーマも担当。本人曰くこれが初めてもらった大きい役と語る。その後も1992年にPCエンジン用アドベンチャーゲーム『銀河お嬢様伝説ユナ』の主人公・神楽坂優奈を演じるなど人気を集め、アイドル声優としての地位を確立していった。だがヒロイン以外にも、小林よしのり原作で、当時の子供達を夢中にさせた『おぼっちゃまくん』の主人公・御坊茶魔役の代役や、映画『2112年 ドラえもん誕生』での黄色いドラえもん役、TVアニメ『機動戦士ガンダムW』ルクレツィア・ノイン役で難しい軍人の大人女性を演じるなど、役の幅広さにも注目したい。

 そして翌年1996年にはTVゲーム『サクラ大戦』シリーズのヒロイン・真宮寺さくら役で大ブレイク。同作品は、TVアニメ、ドラマCD、舞台ショウなどのメディア展開をしており、アニメやゲーム等の舞台化の場合は、声優でなく俳優が演じることが一般的であるが、同作品は声優がそのまま演じていることも話題になっており、横山も現在、舞台ショウでは100手の殺陣をこなし、バック転や激しいダンスを踊りながら歌うまでに成長を遂げ、声優業以外での新境地を開くことになったのだ。

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