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“はずれなし”の池井戸潤原作ドラマ 菅田将暉主演「民王」で視聴率獲れるか?

 ベストセラー作家・池井戸潤原作の小説「民王」がテレビ朝日でドラマ化され、7月24日に放送開始する(毎週金曜午後11時15分〜)。

 池井戸ドラマといえば、13年7月期にオンエアされた「半沢直樹」(TBS/堺雅人主演)が平均視聴率28.7%(数字は以下、すべて関東地区)を獲って、空前の大ヒット。その後、ドラマ化された「花咲舞が黙ってない」第1シリーズ(14年4月期/日本テレビ/杏主演)=平均16.0%=、「ルーズヴェルト・ゲーム」(同/TBS/唐沢寿明主演)=平均14.5%=も好視聴率をゲットした。

 今年4月期に放送された「ようこそ、わが家へ」(フジテレビ/相葉雅紀主演)は前半こそ、視聴率はイマイチだったが、後半に伸びて、最終回で15.0%をマークするなど、平均12.5%をマークした。

 7月期にスタートした「花咲舞が黙ってない」第2シリーズは、初回=14.7%、第2話=12.9%、第3話=14.7%と推移。今のところ、第1シリーズほどの勢いはないものの好調をキープしている。

 すっかり、「池井戸の原作ドラマに、はずれなし」のイメージが定着しており、新たにスタートする「民王」への視聴者の期待感も高いようだ。同ドラマは“超売れっ子脇役”の遠藤憲一と、朝ドラ「ごちそうさん」でブレイクした菅田将暉のW主演。現職総理大臣の武藤泰山(遠藤)と、息子で女子力の高い大学生・翔(菅田)との心と体が入れ替わるコメディードラマ。共演者は本仮屋ユイカ、知英、高橋一生、金田明夫、六角精児、草刈正雄、西田敏行らで、深夜枠としては、なかなかの豪華キャストだ。

 ただ、不安点がないわけではない。主演の菅田がもつ潜在的な視聴率だ。菅田は現在放送中の「ちゃんぽん食べたか」(NHK総合/土曜午後10時〜)で、ゴールデン・プライム帯の連ドラで初めて主演を務めているが、超低視聴率で苦しんでいる。

 これまでの最高は初回の5.6%で、第5話では2.2%まで落ちるなど、過去7話中、3度も2%台を記録しているのだ。この「土曜ドラマ」枠自体が数字をもっていないとはいえ、あまりにも低い視聴率しか獲れていない。

 実は「ちゃんぽん食べたか」でも、菅田と遠藤は親子役を演じており、同じコンビとなる「民王」では、どれほどの視聴率が獲れるか注目が集まる。“演技派”として脚光を浴びる菅田にとって、同ドラマは今後を占う試金石となりそうだ。

(坂本太郎)

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