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【世界のナイトスポット】バンビエンのオカマちゃんマッサージ店を張り込み調査

 ここはラオスのバンビエンという小さな町。ラオス近辺に滞在する旅行者の間では「バンビエンは行ったか?」が決まり文句となるほどバックパッカー達には人気のエリアだ。それは今でこそポリスメン達の努力や圧力もあってかあまり表には出ないけれども、やはりハッパ(マリファナ)のイメージが強いというのは大きな理由だろう。通りのそこら中でボブマーリーがニコニコしている。

 有名なハッピーメニュー(ピザやシェイクに大麻を混ぜ込んだもの)はお目にかかることはできなかったが、ハッパの勧誘をするトゥクトゥクの親父は他の地域と比べるとどこかあっけらかんとした印象があった。後ろめたさのかけらもなくまるで上野の黒服のようなノリだ。

 そんなちょっと怪しいこの町のメイン通りには怪しい香りプンプンのマッサージ店がある。10数軒のマッサージ店があるバンビエンでも特に異彩を放つこの1軒。

 店先で呼び込みをする嬢は全てオカマだ。ニューハーフではなくオカマ。見てくれは女性でありながら男性器が付いている人をニューハーフと言うが、この店の彼らはただ化粧をしただけのかなり低レベルなクオリティなのである。

 一般的に男性の同性愛者の方たちはたくましい男性を好み、オカマ好きの男性達はより女性に近い容姿を持った人を好む(世の中にはゲイではないがオカマが好きという男性が一定数いる)。

 そんなオカマちゃん達が男らしくて一体どうする。果たして誰が入店するというのだろうか。そう思って私は店の向かいにあるコンビニのテーブルに座り、ビールを飲みながら張り込み調査をすることにした。

 開始して30分、ようやく1人の男性が店の中を覗うようにしながら歩いてきた。しかしオカマちゃんの声を聞いた瞬間首をブルブルっと振りながら足早に過ぎ去っていく。その後も誰1人として店に入ることもなく目も合わせることもなく通り過ぎていくが、彼らはめげずに客引きを続けている。かれこれ2時間以上張り込んでいる私には同情の念が生まれ始め、なんだかもの悲しい気持ちになってきてしまった。

 「よし、ここは私が身をもって体験してやろうではないか」

 私は店の扉を叩いた。マッサージをしてくれたのは身長1.8mはあろうかというスレンダーな彼。化粧をふんだんに塗りたくり女性に近づこうとする意志は見えるが、声は男性そのものである。それにしても大きな手でゴリゴリと凄い力。そして何よりも気になるのは、彼の脚がジョリジョリしているということだ。中途半端に剃っているものだからチクチクが我慢できないほど痛い。

 「もう、帰してくれぇ…」。適当に理由を付けて半分ほどの時間で退散。

 次の日も張り込みをしてみたが前日と何も変わりはしなかった。この2日間で入店したのはおそらく私だけという、顔から火が出るほど恥ずかしい不本意な結果に終わってしまった。

國友俊介

【プロフィール】
國友俊介 (くにとも・しゅんすけ)
旅×格闘技、アジアを自転車で旅をしながら各地のジムを渡り歩いている。目標は世界遺産を見ることではなくあくまで強い男になること。日本では異性愛者でありながら新宿2丁目での勤務経験を持つ。他にも国内の様々なディープスポットに潜入している。
ブログ http://onkunion.blog.fc2.com/

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