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広島追撃に集中できない 金本監督を悩ますFA残留交渉

 金本阪神は巨人3連戦の初戦を落とし、首位広島にマジックナンバー33が点灯した。これで終わりではない。阪神は広島よりも消化ゲーム数が少ない。4試合多く残しているので、8月中にゲーム差を縮めることができれば、可能性は見えてくる。金本知憲監督(49)が「2位狙いの守り」に切り換えない限り、総力戦が続けられるだろう。

 そんな阪神に「カネの掛かりそうな難題」が発生した。残留交渉である。

 「大和と俊介が国内FA権を取得しました。2人とも慰留の方向で交渉に入ることが確認されていますが、まさか、現状維持の年俸で引き止めるわけにはいきませんからね」(在阪記者)
 2人だけではない。途中獲得したジェイソン・ロジャースも活躍している。契約は今季終了までだったので、助っ人に相応しい年俸額で残留交渉をしなければならない。しかし、「お金の問題」だけではなさそうなのだ。

 「まず、大和ですが、目下、ショートでの華麗な守備でトラ投手陣を助けています。14年は外野でゴールデングラブ賞を獲得したように、内外野のどこでも守れます。大和は今オフのFA市場において『裏の主役』とも目されていました」(球界関係者)

 表の主役は、日本ハムの主砲・中田翔。残留説もあるが、「権利行使する」となれば、どの球団も興味を示すだろう。阪神については昨年オフの時点から「相思相愛の関係」もウワサされたほどで、有事の際は一塁のポジションを空けての交渉となる。その一塁を守っているのが、予想以上の活躍をしたロジャース。ロジャースばかりを気にしていたら、中田の動向を見誤ることにもなりかねない。今秋のドラフト会議においても、清宮幸太郎(3年=早実)の進路はまだ見えて来ない。プロ入り表明となれば、一塁はやはり空けておきたい。「一塁・中田翔」となれば、清宮を“二軍で寝かせておく”ことになり、ファンの期待も裏切ってしまうだろう。

 また、好打の原口文仁もいる。昨今、坂本誠志郎がマスクを被って結果を出しているところから考えると、これからも一塁手として育てていくべきだろう。

 「シーズン終盤には糸原も帰って来ます。大和の前にショートを守っていた糸原の打撃力は惜しい。使わなければもったいない。二塁を守らせるとなれば、今季成長した上本をベンチに引っ込めることになります。二遊間には北條もいます」(前出・在阪記者)

 大和の推定年俸は5000万円。その守備力は、WBCでメジャースカウトも認めた広島・菊池涼介にも匹敵するものがあり、他球団流出はあってはならないことだ。50%増は覚悟しなければならない。

 「40歳という福留の年齢、故障を抱えた糸井嘉男のことを考えると、外野の雄・俊介(推定年俸2400万円)は残しておきたいはず」(前出・同)

 ロジャースの推定年俸は30万ドル(約3300万円)。倍額提示だろう。交渉が長引けば、日本球界への適応能力からして、他球団は1億円からの交渉スタートは必至。そのときは大砲流出となる。

 先の関係者によれば、この時期、どの球団も「解雇リスト」の作成に入るそうだ。昨年の今頃だが、金本監督が「有事の際は…」とフロントにお願いし、糸井のFA獲得に備えた。補強はフロントとの話し合いだが、解雇については、現場指揮官に判断を仰ぐケースも多いという。残留交渉の優先順位、金本監督は広島追撃に集中できそうにない。

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