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イチローのお願いでマリナーズが川崎獲得? 内野陣が大シャッフル…

 ひょっとしたら、川崎宗則(30=ソフトバンク)は、新しいタイプの“メジャー三塁手”になるかもしれない。川崎はすでに海外FA権を取得しており、今オフ、師匠・イチローを追ってメジャーに挑戦すると目されている。
 「イチローがマリナーズの山内溥オーナーにお願いしたとも聞いています。イチローのお願いなら断れないでしょう…」(球界関係者)

 今オフ、遊撃手を補強しなければならないメジャー球団はいくつかある。ジャイアンツ、レッズ、カージナルス、ホセ・レイエスを慰留できなかった場合のメッツ…。しかし、マリナーズは二遊間タイプの内野手を求めていない。遊撃手のブレンダン・ライアンは長打力こそないが、守備範囲の広さには定評がある。セカンドには新鋭のダスティン・アックリーがいる。メジャーデビューは今季途中だが、2010年アリゾナ秋季リーグで4割強の打率を残し、首脳陣は「将来の看板選手」と期待を寄せている。今季、3番を任された試合もあった。
 そのほかの内野手だが、俊足好打のショーン・フィギンズ、若手のカイル・シーガーなどがいる。フィギンズは何処でも守れるタイプなので、外野手でスタメン起用されることも多い。また、シーガーは将来のクリーンアップ候補で、現在は遊撃手の適正もテストされている。
 遊撃手はライアンとシーガー、二塁手はアックリー。その両方でフィギンズが控えているのが現状だ。
 「今オフ、マリナーズの補強ポイントは一塁と三塁です。『一塁兼DH』として、ブリュワーズのプリンス・フィルダーを狙っています」(メジャー解説も務めるプロ野球OB)
 三塁・川崎−−。一般論として、メジャーの三塁は長打力のある強打者が守るポジションはされている。川崎は敏捷性、スピード感が特徴の内野手である。特異な三塁手としてメジャーデビューするかもしれないが、マリナーズの内野手事情も加味すると、メジャーの合理主義的な補強方法からしても、川崎の獲得は考えにくい。
 しかし、こうも考えられる。エリック・ウェッジ監督は本塁打30本が期待できる三塁手の補強も求めているが、売り出し中のアックリーとシーガーの成長を前提に来季のチーム編成を進めれば、川崎獲得は決して不自然なことではない。
 「アックリーとシーガーを同時にコンバートさせるのも面白いと思う。地元メディアではアックリーのセカンド、シーガーのショートに不安視する声もありますから」(米メディア陣の1人)

 23歳のアックリーだが、学生時代は一塁手だった。フィルダー獲得が実現したとしても、指名打者に専念させ、若手のシーガーもマイナー時代まで守らせていた三塁に固定する。ライアンのショートは動かせないが、このシフトなら、自動的に二塁のポジションが空き、トバッチリで控えに降格する内野手も出ない。フィギンズは内野よりも外野手で多く試合に出たシーズンも過去にあったから、こちらも問題はない。川崎を「1、2番タイプ」の異色の三塁手として使うか、それともアックリーとシーガーをコンバートさせ、二塁手にするか…。こう考えると、マリナーズの川崎獲得の可能性はむしろ高いのではないだろうか。
 「マリナーズの打撃面での補強ポイントは、長打力のあるタイプです。アックリーに二塁を守らせたのは、一塁と三塁の方を空けておいた方が、長打力のあるバッターが獲りやすくなるからです。イチローのお願いなら経営陣は断れないでしょうが、単純に川崎が控えにまわるということも…」(現地特派記者の1人)
 米メディアのコンバート論に批判的な声も聞かれた。
 アックリーとシーガーは09年ドラフト会議の同期生でもある。今は「イチローのチーム」だが、将来はこの2人がチームを牽引すると目されている。川崎獲得を想定したコンバートが実施された場合、イチローは10年後のマリナーズにも影響を残すことになる。
 今はクライマックスシリーズを控えているが、川崎の脳裏にはイチローと同じユニフォームを着る来季のことも過っているのではないだろうか。

※メジャー関連のカタカナ表記は『メジャーリーグ選手名鑑2011年版』を参考にいたしました。

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