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老いも若きも容赦なく襲う『脳卒中』の知っておくべき“前兆現象”(1)

 脳卒中は、脳の血管が詰まったり破れたりして、手足のしびれや言葉が出ない、意識を失うなどで、最悪の場合は死に至る病気だ。一命を取り留めたとしても、重い後遺症が残ることが少なくない。
 この病気の発症のピーク時は60〜70歳とされているが、近年はアナウンサーの大橋未歩さん(34=脳梗塞)、ミュージシャンの星野源さん(32=くも膜下出血)の発症が報じられた。今や若い人にも起きる「若年性脳卒中」として注目され始めている。

 脳卒中は、大きく分けて血管が破れる「脳出血」「くも膜下出血」と、血管が詰まって起きる「脳梗塞」の2種類を総じて呼ぶ。
 日本にはかつて脳出血が多かった。しかし専門家によれば、近年は大きな原因となる高血圧の管理が進み、栄養状態も良くなり血管が破れにくく、その発症割合が下がったと説明する。
 ただ一方で、脳の血管内に出来た血栓によって血管が詰まる脳梗塞の患者数が増え、予防や発症した後のリハビリテーションの推進が重要になってきているという。

 昭和大学病院脳神経外科医はこう説明する。
 「たとえば、小さな脳梗塞なら一時的なマヒなど、軽症で済む場合が多い。しかし、心臓でできた血栓は比較的大きく、これが脳の太い血管を詰まらせるとダメージが大きい。当然、後遺症が残ってしまいます」

 この、心臓にできた血の塊(血栓)が血液の流れに乗って脳の血管に流れ込み、詰まらせて発症する「心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)」は非常に怖い。発症した人のうち約2割が死亡。さらに、寝たきりなど介助が必要とする人を合わせると、その数は約6割といわれるのだ。
 2000年に亡くなった小渕恵三元首相をはじめ、長嶋茂雄巨人終身名誉監督、サッカー元日本代表のオシム監督らも、この病で倒れており、今も後遺症と闘っている。

 脳梗塞は、発症から3〜4時間以内なら、血栓を溶かす薬(tPA)を使ったり、カテーテルを通して直接血の塊を除去する治療法がある。しかし、「可能な限り積極的の投薬療法をするが、成功率は高いとは言えない」と指摘する専門家もいる。
 とくに「心原性脳塞栓症」は、発症から10年間の再発率が7割といわれ、他の脳梗塞も半数近くで再発がみられるという調査結果がある。

 ただ、これらを防ぐには、血栓を作りにくくする治療薬(ワーファリン)などがあるし、専門医に掛かれば、必要な予防の知識を得る事もでき、対策はとることが出来る。
 たとえば、脳卒中で倒れる前に表れる“前触れ”を認識していれば、予防に大きく繋がるはずだ。

 都内で総合クリニックを営む久富茂樹院長も、予防策をこう説明する。
 「脳卒中に倒れると、急に意識が無くなり、半身マヒや呂律(ろれつ)が回らなくなるという発作が起きます。脳の血管が詰まったり破れれば、その先の細胞に栄養が届かなくなる。細胞が死んでしまうのです。そこで大事なことは、発作が起きる前の異変のチェックです。一時的な半身マヒや手足のシビレ、ものが二重に見える、ちょっとの間、言葉が出てこない。こうした“前触れ”を感じ取れれば、未然に防ぐことに繋がると思います」

 久富院長はさらに、こう付け加える。
 「この“前触れ”に気づくか否かが重要なのです。気付けば大きな発作、つまり脳梗塞などの予見ができ、事前の治療が可能になり、予防できます。ただし、この前触れは、本人に気づき難いところが難点と言えますが、この現象の素因をしっかりと把握することも大切ですね」

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