search
とじる
トップ > スポーツ > 早大監督狙う大物OBの面々

早大監督狙う大物OBの面々

 プロ野球OBの慶大・江藤省三監督(67)が就任早々のリーグ戦で早大を破り、優勝する快挙。さらに、全日本大学野球選手権でもベスト4に進出して話題を振りまいている。「プロ野球OBの監督はやはり違う」という評価に色めき立っているのが、早大新監督の座を狙う面々だ。

 ドラフト1位候補トリオ投手の斎藤佑樹、大石達也、福井優也を擁しながら、これといった傑出した選手のいない慶大に敗れた早大・応武監督は、秋のリーグ戦後にユニホームを脱ぐことが決まっている。「斎藤人気にぶら下がっただけの無能監督。斎藤の卒業と共に辞めるのは当然だ」「応武は投手を指導することができない。だから、斎藤、大石、福井の3人も良い投手がいるのに勝てない」etc。
 早大OBたちの応武監督バッシングはすさまじい。ポスト応武を巡っては早くから水面下での激しい争いが起こっていたが、慶大・江藤監督の快挙でプロ野球OBたちが浮上してきている。一番の大物は、ヤクルト、西武で日本一監督になっている広岡達朗氏だ。日頃から早大野球部OBとして、後輩の指導にあたっている。78歳という年齢にもかかわらず、いまだに早大監督の座に色気を見せているというのだから、驚く。
 もう1人、名前があがっているのが元中日の谷沢健一氏(62)だ。76年、80年とセ・リーグの首位打者になっている大物OBで、早大の黄金期のメンバーの1人だ。もともとは中日監督の座に執着していたが、一匹狼的な存在で人望のなさがネックになり、チャンスはなかった。
 「現役時代の実績から言えば、監督候補の1人になってもおかしくなかったが、本人が思っているほど周囲は監督になるのを期待していなかった。KYでしょう」。中日関係者は冷たく言い放つ。それでも谷沢氏本人は、社会人のクラブチームの監督を務めたりして、中日監督の座を虎視眈々と狙っていたが、世代交代が進み、あきらめざるを得なくなったのだ。
 そんなところへ、母校・早大の監督となれば、色めき立つのは当然か。プロ野球選手としては、巨人でも中日でも控え選手だった江藤氏が慶大監督としていきなりリーグ優勝して脚光を浴びているのを見れば、なおさらだろう。「江藤さんが成功するなら、オレだって」と思うのは人情だ。
 が、早大OBとしても評判は芳しくない。「アイツは変人だ」と、早大OB会から除名されそうなこともあったという伝説まであるくらいだ。プライドが人一倍高く、スター意識が異常に強いのは事実で、プロでの下積み生活ゆえにアマ選手レベルの目線で見ることができる江藤監督のように、うまく選手を操縦できるか、疑問符が付くのは確かだ。
 これまた変わり者ということではいい勝負の、元ロッテエースの小宮山悟氏(44)も早大監督候補の1人にあげられている。一度、どの球団からも取り手がなく、現役引退を余儀なくされ、評論家活動をしたのに、「僕は引退していません」と言い張り、「プロ野球選手」の肩書きを外そうとしなかったのは有名な話だ。が、強みもある。メジャー経験者ということで、バレンタイン前ロッテ監督には可愛がられ、メジャー事情通として認知されている。今時のアマチュア選手はメジャー症候群が多いから、早大監督になれば、メジャー話でナインを引きつけられるかもしれない。慶大・江藤監督が巨人時代一緒だったONの練習方法など熱く語り、選手を魅了したように。
 さて、秋のリーグ戦後に正式決定する早大の新監督に、慶大に続き、プロ野球OBが就任するのかどうか。今から興味津々だ。

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ