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関西空港の「はしか」蔓延を警戒する遊郭街・飛田新地

 関西空港の従業員などに麻疹(はしか)が蔓延し、対応に追われている。大阪府は感染拡大を防ぐため、9月8日から関空従業員約900人を対象に任意のワクチン接種を始めている。そんな中、事態の推移に注目しているのが、大阪西成区・あいりん地区の関係者だ。

 あいりん地区の北に位置する新今宮は、関空から直行の電車で約30分の距離にある。労働者向けの簡易宿泊所を改造した格安ホテルが好評で、今や外国人バックパッカーのメッカ。ホテル周辺では地元住民と交流する光景もよく見受けられる。さらに、あいりん地区自体にも数年前、多くの結核感染者を出したというトラウマがあるのだ。
 「新今宮は、関空に降りたバックパッカーが、大阪でまず最初に訪れる場所。そやから余計に感染の危険性が高い。何せ空気感染するというのが嫌やわね。たかが麻疹という見方をする人もいてるけど、ここらは高齢者が多い。まだ感染者は確認されてないけど、もし出たら大変なことになると思いますわ」(あいりん地区のあるボランティア)

 不安は、あいりん地区に隣接する遊郭街・飛田新地にも広がっている。ある料亭従業員がこう話す。
 「あいりんに感染者が出たら、確実にこっちにも広がるわ。私らは空気感染の上に接触感染もあるんやし。麻疹が海外からとすれば、今までは大目に見て、入れていたアジア系のお客さんも遠慮したいというのが本音です」

 麻疹は“誰でも一度はかかる病気”という軽いイメージがあるが、実態は、そうではない。
 「麻疹にかからず抵抗力が弱いまま成人になり、現在に至っている場合も多い。そんな人が集団感染の環境にさらされれば、まずアウト。高齢者は特に、重症化すると脳炎や肺炎を起こし死亡するケースもある。甘く見てはいけません」(医療ライター)

 防ぎきれるか。

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