「もちろん、TBSのような『認定放送持株会社』は、持株会社に対する一株主の出資比率が10%以上3分の1未満と決められている。つまり、3割以上は買い増しすることはできないわけで、どういう買い占め方をするのか、いろいろと囁かれているのです」(事情通)
そこで、日本経済新聞社(以下、日経)の動きに注目だ。実は、TBSとはかなり近い関係にあるからだ。
日経とTBSは、'12年4月に共同事業組合『日経・TBSスマートメディア』を設立し、一見、共同歩調をとっているように見える。しかし、日経の意向をそのまま受け取るわけにはいかないという。
「日経といえば子会社にテレビ東京があるが、売り上げがたかだか1000億円。視聴率もやや上がってきてはいるものの、5キー局のなかでは最下位。そのため、日経はTBSを抱き込みたがっているのです」(同)
その日経に加え、ここへきて“TBSを欲しがっている”との情報が流れているのが、法人ではなく個人で、あの人物だ。
「みのもんたですよ。みのは『朝ズバッ!』を降板させられたことに相当恨みを持っている。そのため、株を買い増しし、TBSを牛耳ろうとしているともっぱらなんです」(同)
みのは現在、TBS株を推定4万株ほど所有しているという。また、購入資金にも余裕はあるようだ。
「愛知時計電機の個人筆頭株主で、時価で10億円はくだらない。おまけに鎌倉には17億円の豪邸もあり、その担保価値は十分過ぎるほどある。この二つを合わせて30億円弱。さらには定期預金が、減ってはいるが20億円程度あるといわれます」(芸能記者)
もう一人、兜町筋が熱い視線を注いでいるのが、ソフトバンク社長の孫正義氏だ。
「拡大こそ命というのが孫オーナーの経営哲学。ただし、携帯会社ばかり買収するのも米『TモバイルUS』で最後にしようとしている。次の標的を日本のキー局にしたいと側近に漏らしているという話です」(携帯通信会社幹部)
そこで名前が挙がっているのがTBSなのだ。
「'96年、メディア王のルパート・マードックはテレビ朝日買収を仕掛けたことがある。そのマードックが最近、頻繁に日本に姿を見せており、どうやら孫氏と極秘に会っているというのです。その内容が、ずばりTBS買収。テレビ事業が頭打ちのマードックも、日本のキー局には興味津々です」(事情通)
いずれにせよ、TBSをめぐる買収騒ぎから目が離せない。