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セックス・アンド・ザ・シティで学ぶ恋とセックス ニューヨークにいそうな皮肉な切れ者ミランダ

 4人の中で最もニューヨークで出会えそうなのがミランダ。人物設定でもニューヨーク生まれという事になっている。私が一番好きなのが彼女で、毎回彼女のエピソードが楽しみである。海外でもミランダのファンが多いが、日本での人気度はどうも4人の中では一番下。

 ハーバード大学出の弁護士であるミランダは有給も取らず、家に仕事を持ち帰るバリバリのキャリアウーマン。ニューヨーカーは何に関してもドライで合理的。ウェットな日本人とは正反対だ。ミランダはそのニューヨーカーの一典型で、現実的で正直、皮肉っぽくてカッコを付けず、はっきりと自分の考えを主張する。

 キャリーのように意味もなく愛想笑いをしたり、男性好みの「いい子ちゃん」を演じたり、泥沼の関係にはまり込むような愚かなマネはしない。

 仕事に関しては絶対の自信を持っているのに、対男性ではちょっと自信なげな面があるという落差がまた魅力的。スマートとかキュートと言われる事には慣れていても、ジムで汗をかいた姿をセクシーとほめられて当惑するシーンがあり、その落差がキュートと言えばキュートだが、もっと自信を持ったら? とつい言ってしまいそうになる。

 ニューヨーカーはとにかく忙しい。ミランダも自分の事で手一杯。人の犠牲になるのが嫌いで、仕事より恋、というタイプのキャリーと違って、対男性では地道な愛とパートナーシップを求める現実派タイプである。サマンサのようにセックスに自信たっぷりではなく、男性の肉体的魅力にも関心が薄いようだ。

 好みでないセックスのスタイルははっきりと拒否できる強いはずのミランダだけれど、時々男性にミストリートされるのが不思議。息子のいる男性と付き合った時、彼のアパートのトイレにその息子が入って来て、慌ててドアを閉めたら彼のおでこを直撃、父親に「ジャスト・ゴー!」なんて言われて何も言い返せない。スティーブにはけっこう言いたい放題なのに泣く子と何とかには勝てないのか、言い返す(トークバック)事なく即お別れ。

 さて、あなたは誰が一番好きになれそうですか?
(セリー真坂)

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